こんばんは。倫子(ともこ)です。

1月がやっと終わったーー!
やることがいっぱいあった!!

経理のことが秋からずっと溜まっていて、
12月の年末調整や1月のさまざまな提出物もプラスされて、
毎日とにかく気が重かった…

その間に子牛が生まれました。

母性最強の「かおり」
かおりは出産直後から人間に対して攻撃的になります。
子牛に近づくのは難しいので
いつも子牛とかおりの力を信じて
産後しばらく人間は立ち入らないようにしています。

厳寒期の出産の強い味方、
カーボンヒーターが久々に登場!
この下に子牛が寝ています。


そして、
繁殖牛「ふじ」と「みやび」が出発。
私が伊藤家に嫁いで初めて立ち会った出産がふじでした。

私以上に稲馬はふじとの思い出があり過ぎて
ふじを出発させる決心がなかなかつきませんでした。
私が「ふじを出します」と宣言して出発が決まりました。

私だってふじと別れるのはとても寂しくて
そんなことを決めたくなかったけれど、
私達はなぜ牛を飼っているかと言えば
仕事のために育てているという現実があります。

ふじは14歳。
牛の世界は血統が大事で、
遺伝は肉質に深く関わると言われており、
次々に時代が変わっていきます。

他にもいくつかポイントがありますが
ふじの出発はどうしても避けられないと思いました。

もう1頭の「みやび」
みやびは、とてもおとなしい牛でした。
私の中ではかわいい女の子らしい優しいイメージの牛。

私が繁殖牛の管理をするようになって
肉牛として出荷させようと決めたのは今回が初めて。
この2頭を選ぶのは気持ちが揺らぎました。

でも、これが仕事です。

トラックに乗っていくときは涙がこぼれました。
結婚前から付き合いがあったので
10年以上見てきただけに
やっぱり特別な見送りでした。

だからと言って、
「牛の見送りなんて嫌だ」とは思いません。
以前、「牛が出発するときは悲しいですよね?」と言われると書きました。
(そのときのブログはこちら→雨、雨、雨、台風

「悲しい」という表現は違和感があります。

やはりこのことは長文になりそうなので
また改めて書きます。

私はもともと牛飼いの娘ではないし
動物が好き、というところから牛の世界に入っているので
「出発は悲しい」と言いたくなる人の気持ちが想像できます。

でも、
牛飼いは自分の牛を
どのように育てるのか、
いつ出発させるのか、
決める責任があります。

それも仕事のうちで、
感情によって決めることではありませんし、
何よりもみなさんの食卓に届きません。

牛飼いの仕事は、ただ牛を育てるだけではないと思います。
昔は家畜が近くにいて、
こういうことは理屈で語るものはなかったのでしょうね。