くいがけのやり方
1本の杭に横木をつけて稲わらをかける
くいがけは1本の杭に2本の横木をつけて
稲わらの束を重ねて作ります。
バランスを考えて重ねていかないと
強風が吹いたときに抜け落ちてしまうことがあります。
作り方
杭を立てる
くいがけを作りたいところに杭を立てます。
杭の間隔は160cmくらい。
間隔が狭すぎると隣同士でぶつかってしまったり、
風の通りが悪くなって乾燥しにくくなります。
広すぎると「かけかえ」を行いにくくなります。
(かけかえは後述します)
杭は深くしっかりと田んぼに挿し込みます。
掘削機で穴を開けた後、体重をしっかりかけて杭を挿します。
しっかり立てておかないと杭が傾いて倒れてしまうため、
稲馬は杭立てを他の人にやらせたくないようです。
杭のまわりに稲わらを集める
杭を立てている間に
田んぼに落ちている稲わらを6束ずつ集めておきます。
集めるときは穂の向きを揃えておくことが大事です。
杭が立ったらその周りに48束運びます。
片側に24束。杭を挟んだ反対側にも24束。
横木をつける
杭に2本の横木を結んでつけます。
結ぶ場所は大人の膝くらいとおへそくらいの2か所。
下の方に結ぶ場所は高過ぎるとバランスが悪くなり、低過ぎると乾きにくくなります。
測るほどではないので我が家では自分の体に合わせて場所を覚えています。
横木は約30cm。
長いものと短いものとあって、
比較的長いものを下の方に結ぶようにしています。
結び方は個人によって違いますが、
横木に稲わらがかかって重くなっても下がらないようにすることと
片付けでほどけるようにすることが大事です。
稲わらを重ねる
稲馬のやり方は
まず稲わらの束を4つ、下の横木に穂がかかるようにして立てかけます。
立っているところと横木を挟んだ反対側の地面に稲わらを2束立てるように置き、
稲穂を横木にかけるようにします。
今度は手前側に2束置き、同じように穂を横木にかけます。
次の2束を穂が手前になるように横木にかけます。
上の写真はさらにその上に1束重ねたところ。
ここから時計回りに穂の向きを考えながら重ねていきます。
2束ずつ穂の向きが東西南北に順番に見えるように重ねます。
最初は稲わら長さの真ん中あたりに杭があるとバランスが良いですが
穂が垂れるようにした方が乾くので
なるべく束の結んである部分に近いところが杭の近くになるようにします。
完成
かけかえ
一度くいがけして穂を天日干しした数日後に
穂と反対の刈った部分を干すため
稲わらの束を反対向きにかけなおす作業のことです。
稲わらの束を隣りの杭へ移しながらかけていきます。
やり方は同じで穂のある方が杭の近くになります。
かけかえを行わないところもありますが、
我が家では稲わらを充分に乾燥させて牛に食べさせたいので行っています。