おはようございます。米沢牛いとう牧場の伊藤倫子(ともこ)です。

今月は次女の卒園式がありました。
東日本大震災の後に生まれた子達…という言葉が
園長先生や保護者代表からも聞かれて、
長女の卒園とはまた違う、しみじみとした気持ちがあります。

先週、出発した「あいこ」と「みあい」
偶然にも親子一緒の出発になりました。

奥にいるのが母親の「あいこ」
手前が娘の「みあい」
私は出発に立ち会えなかったので
家畜車に乗ったところを稲馬が撮影してくれました。

離乳した後の2年半、近くにいたことはないので
親子の情はあるのかどうかわかりません。
でも、みあいは哺乳中お母さんが大好きで
離乳の時に少し苦戦しました。
他の子牛だったら通り抜けないようなところから抜け出して
ひょっこりお母さんのところに戻っている日が何度かあったり。

私が三女の出産後、授乳が落ち着いてきて牛舎のエサやりに復帰し始めた頃
「みあい」は「夢香殿(むこどの)」という男の子と2頭で一緒にいました。
2頭ともものすごく食欲旺盛で
覚えている限りだとすくすく育ってくれた印象です。

9ヵ月齢過ぎた頃から稲馬に肥育期間へ移行していくので
私から稲馬へとエサやりが変わるのですが
その後もとても順調に育っていたように思います。

枝肉結果も当然期待していました。

が、

A4だった…

牛肉として食したら、米沢牛としておいしいと思います。
でも、今の枝肉市場では格付けが価格の基本なので、
A4よりA5の方がキログラムあたりの単価が高く取引されるのが普通です。

自信を持って送り出したのだから
ちゃんとA5に育ててあげたかった。

牛の飼い方に100%通用するマニュアルなんてありません。
牛自身の能力を最大限に発揮できるように
日々これ精進です!

…ちなみに、「あいこ」は出産している牛なので米沢牛として認定されません。
たぶん加工品として食べたいただくことになるのだと思います。

「あいこ」は昨年から肢を悪くしてしまったので
これ以上出産させるのをやめることにしました。

最後に出産した子「しらとりあいこ」は
粉ミルクメインで育てました。
哺乳は何年ぶりだろう?と思うくらい久しぶりでした。
結婚する前、乳牛の世話をしていた以来だから10年以上前。
我が家では初めての試みです。

小さいけど食欲旺盛なので順調に育って欲しいな。